三陽商会、新常態の働き方に合わせ婦人服刷新 「キャストコロン」でオン・オフ問わない着まわしMD

三陽商会のウィメンズブランド「キャストコロン(CAST:)」は、2021年春夏からブランドコンセプトを刷新する。19年秋冬の立ち上げから、個性もライフスタイルも違う女性3人をミューズに立てた3つのラインを展開してきたが、これを集約。通勤・プライベートを問わない着回し力に特化した、30代以上の働く女性のための服を提案する。

新しいコンセプトは“今を生きる女性のユニフォーム”。これまでは配色の切り替えを大胆に取り入れたり、ストリート色を強くしたりとミューズの個性を立たせた商品を展開してきたが、より「日常への取り入れやすさ」「普遍性のあるデザイン」を重視する。背景としてコロナ禍で出勤や外出の機会が減ったことにより、「女性の服選びの基準が、クローゼットにある服のバリエーションを増やすことよりも『1着を長く使えること』『着まわせること』が大事になっている」と同社広報担当。

21年春夏は一枚で着映えするワンピース(2万〜3万円)やセットアップ(ブラウス1万4000円〜1万8000円、ボトムス1万4000円〜1万8000円)、ストレスフリーなニット(1万8000円)などを強化アイテムに据える。中でもプッシュするのはカラーバリエーションが豊富な“5カラーパンツ”(1万9800円)。トリアセテートとポリエステル混紡生地の高いストレッチ性とともに、上質な質感と美しいシルエットを両立した。

三陽商会は近年の経営不振からの脱却を目指し、20年4月から「再生プラン」と題した店舗整理などの構造改革を進めている。「キャスト」もファーストシーズンには、全国の百貨店を中心に29店舗(直営含む)まで広げたが、21年1月時点で13店舗(同)まで集約した。なお同ブランドは20-21年秋冬シーズンに、「キャスト」から現名称にブランド名を変更している。

記事の転載元:https://www.wwdjapan.com/articles/1169805

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